水彩画家 東富有 冬の公園を描く

水彩画家 東富有 冬の公園を描く

日の光に照らされた2021年の新雪は、コロナの2020年を浄化するような純白さで、柔らかく、自然のエネルギーを感じる。小さな木への雪吊りはまさに冬の公園の情景であり、珍しく凍った池が、新潟は雪国であることを物語る。この作品の風景から、じっくりと春を待つ我々の心情と重なるようなものがある。

雪を描写するには暗部の表現が重要である。暗部の色は光の色によって変化する。今回の場合は、明部は暖色、暗部は寒色であるため、暗部は青っぽくすると雪の雰囲気が出る。そして暗部の形、特に輪郭は、雪の自然さを表現するためにも、描くときによくイメージすることが大事である。

雪の白さを出すために、草の部分は濃くすることによって、対比よって浮き出てくる。草の生える方向や形も自然さを追求すると良い。

遠景は灰色系の色調で統一しているが、灰色の中にも赤っぽい灰色、青っぽい灰色と使い分けることで、単調にならず、色の変化で遠くの木々や雪景色の変化を表現している。

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