水彩画家 AZUMAs「目の焦点」
このことは水彩画のみならず、別の絵画でも言えることですが、メインと脇役をはっきりとさせることは上達の一歩です。
なぜメインをはっきりさせるのか、これは主題(あなたが伝えたいもの)を強く訴えることで、鑑賞者との共鳴が生まれ、多くの人の心に響き、残っていくからです。
作品は自己満足ではいけません。大勢の方に理解されることが必要です。
メインがあやふやな作品が見られる大きな原因としては、観察する時に目が移動し、一つ一つの対象物を捉えようとしているからです。
これはカメラで一つ一つの対象物を撮り、それを貼り付けたことと同じになり、つまり作品中でいずれもはっきりと描くことによって、メインがわからなくなってしまうのです。
つまり、作品中にはメインを引き立たせる脇役が必要であり、二つともメインの場合はどちらかに脇役を担ってもらうような絵画構成にしていくことが重要になってきます。
新潟国際藝術学院 東 富有学院長の作品には桜と一隻の船の二つのメインがあります。
ですが桜を湿画法で描くことによって夢のような表現をし、形をはっきりと描いていません。
反対に船は明暗をはっきり描くことによってメインであることを強調しています。これはメインと脇役を作品の中に作り込んでいます。
(作品 水彩画家 東富有 / 文 東 有達)
―このページは水彩画家 AZUMAsブログのページです―
水彩画の基本や描き方、考え方を紹介しています。最後まで読んで頂きありがとうございます。他の記事もぜひご覧下さい。
水彩画家 東富有(父)を師匠とし、兄妹3人(東有達、東俊達、東達美)は小さい頃から絵を描き、新潟や佐渡の風景を中心に制作をし、2016年から新潟三越で親子展を開催、全国各地のギャラリーや展示会で作品を発表しています。
水彩画家 AZUMAs